ユooと次に行ったのがトプカプ宮殿の城壁内にある「ギュルハネ公園」でした。
公園を突っ切った先に、海に面して素朴なチャイガーデンがあり、そこでユooの話を聞きました。
眼前に広がるマルマラ海は、ボスポラス海峡を挟んでアジア大陸とヨーロッパ大陸を同時に視界に収める事のできる、イスタンブールでしか見る事のできない特上とも言うべき素晴らしい景色。

ユooは「トルコは今に世界一になるよ。観光客は世界中から来るし、新たな遺跡も発見されてる。今家を買ったら将来絶対値上がりするよ。」
将来への前進を確信する故国への愛国心と、自分の夢を語るユヌスの顔は、私にはとても新鮮に映りました。閉塞感漂う20〜30代の日本の世代と比べて、まあ何とたくましく明るいことか・・・。
東京に拠点を置き、日本とトルコを往復して絨毯を売っているという29歳のユoo。

頭のよさと才覚に恵まれ、話術もうまく社交的、そこら辺にいる客引きとは明らかに一線を画していました。加えて、吸い込まれそうな大きな瞳と人の気をそらせない人懐っこい笑顔に、いつしか日本での疲弊した日常から解放され、聞き入っている私がいました。

今ではよく分かる。
そんな私の心の動きを冷徹に観察していたユooがいたと思う。
毎日毎日、毎年毎年、客と接し、絨毯を買わすために知恵と策略を巡らしているプロなのだ。
彼は、このスルタンアフメットで、若くして最も成功しつつある絨毯屋の一人であった。
 
MarmaraDenizi-1