ユooの自傷行為を聞いて、もう私には断る理由がなくなってしまいました。
ウoooは死亡した同乗者を「彼女」と云い、私が驚いたのを受けて、あわてて「ユooには黙って」と口止めしました。それもこれも二人打ち合わせの上の芝居であったのかどうか、事故そのものも、あったのかどうか、「傷」がその都度、異なったストーリー展開の小道具として使われたのかどうか、真相は分かりません。確かな事は、「彼等が、人の同情を買ったり、プライベートな関係が発展するかのように思わせ、高額なモノを買わせるという詐欺」商法を実行したということ。そして愚かにも私が引っかかってしまったということです。

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アヤソフィア博物館

私が承諾すると、すぐさまカードリーダーが用意され、ウoooはカードを通しました。
しかし限度額を超えているのでブロックされます。ウoooは「限度額を上げるよう、カード会社に電話して」とスピーカーONの状態で、自分の携帯を私に手渡しました。

この場面を思い出すたび、今でも戦慄が走ります。
カード会社との会話を固唾を飲んで聞いていたであろうユoo、横から手馴れた様子で指示を出していたウooo、そして唯々諾々と従ってしまった私、断る勇気の出なかった自分を情けないと思う一方、もし断っていたらどんな局面を迎えていたのだろう・・・。

結局、カード会社は審査に24時間かかるとして、決済は先送りとなりました。
その後三人で、眺望のいい、オープンテラスが広がるレストランに行き、食事しました。飲み過ぎたとして、昨日は「もう酒はやめるよ」と言っていたウoooがまた飲み出したのを見てユooはからかっていましたが、ウoooは非常に饒舌で、「私、こんな生活していたらあと5年で死ぬ」(一晩客と飲み明かした)とか「日本の若い世代は覇気がなくてもうダメ」などさかんに持論を展開していました。特に株で800万損したとかいう話は迫真もので、実に話のうまい人だなと感心したものです。
いやいや、明日のカード決済に向けて、私の気が変わらないよう、必死に「営業」していたのでしょう。