ユooの口説きは続きます。
「この絨毯買うのにすごく頑張ったよ。あなたも頑張ってよ。一緒にシェアしよう」
一緒にシェア・・・将来を約束する人が現れた時に、半分ずつ金額をシェアし、お互いで絨毯を所有するという意味。
要するに自分が買った値段の半分を払ってほしいと云う事。
「じゃ、シェアした後で気が変わったらどうなるの?」と私。
「トルコのおとうさん、おかあさんが許さない」とユoo
明日実家から持ってくるという彼に、まあ見るだけならいいか、そんなに思い入れがある絨毯なら素晴らしいものに違いない。私は彼の絨毯に興味を持ってしまった。今から思えば「敵の策略にどんどんはまり込んで行くカモ」そのもの。

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Z---の屋上でチャイ

後日、この「シェアしよう」が、鑑定を依頼した大手絨毯屋さんで多いに受けました。
絨毯購入の経緯を社長さんに聞かれ「シェアしようと云われ購入した」というと、「シェア?ああ、半値という事?」とおっしゃられ、私も目からうろこが落ちた気分。しばらくたって「これからシェアしようと言って、売ろうよ」と社員におっしゃられ、詳しくは言えない私の事情をどう推察されたのか、一同大笑いになりました。

トルコに本当にそんな習慣があるのか、私は東京のトルコ通の友人にメールを出しました。日常から解放されたくての旅だから、ネットは見まい、携帯も緊急だけの積もりで、充電器も持参していませんでした。思わぬ、ユooとの連絡に使われた携帯はほとんど電池切れ、友人は返信を送ってくれたのですが、私の携帯は受信出来ませんでした。

[そういう事は知りませんが、遊牧民の畳のようなモノだから地方によってはそういう習慣があるかも]